【鶴見駅西口 老舗フラダンス教室を特集取材】20年の歴史は伊達じゃない 生徒が口を揃える「フラと先生の魅力」
本場ハワイでも注目のクムフラ「カレオ・トリニダッド」のフラダンス教室
JR鶴見駅西口すぐの場所に、本場ハワイで注目のクムフラ(=フラの正式な伝道者)「カレオ・トリニダッド」のスタイルを学べるフラダンス教室があると聞き、現地を取材した。
実は今年で20周年という教室は、その名も「カ・レオ・オ・ラカ・イ・イアパナ カ・パー・フラ・オ・カウルレフア」。
クムフラ「カレオ・トリニダッド」の日本校は日本でも4校しかなく、関東では唯一ということで緊張していたが、まさに“南国の風”のように温かく、笑顔あふれるアットホームな空間だった。
日本での代表を任されている新田由美先生をはじめ、小学生を対象とした「ケイキクラス」や「親子クラス」、男性のフラを学ぶ「カネクラス」のほか、初心者から始め、今や大会にも出場するというベテランの方々まで、フラの魅力や楽しさを聞いた。
目次
小学生対象のフラ「ケイキクラス」と「親子クラス」
小学生対象の「ケイキクラス」と、ケイキ1人分の受講料で保護者1人と兄弟姉妹1人の計3人まで一緒に受講可能という「親子クラス」。
取材では特別に、それぞれのクラスの方に集まってもらった。
友だちと一緒にダンスが楽しい
友だちに誘われて入会したという小学校1年生のSさん。
誘われて始めたものの、「通うのが楽しい」とハマり中。
「みんなで一緒に音楽に乗れるのがいい」と笑顔を見せ、踊ったり、体操をしたりと、友だちと一緒にできることが楽しいと理由を明かす。
「体験から踊れた!」初心者でも安心
保育園時代のダンス発表がきっかけで「習い事をやりたい」と娘さんに言われ通い始めたと話すのは、昨年夏から親子クラスに通うAさん親子。
お母さんも習い事をしたかったこともあり、「親子でできるなら」と体験レッスンに挑戦。
「フラダンスはまったく初めてだったんですが、初日で一曲体験できて、二人で楽しいと思った」と話し、初心者でも出来るという自信と安心から、体験したその場で入会を決定したという。
素敵な先生たちが入会のポイント
「ハワイアンショーを見て、フラダンサーが輝いて見えた」と言うのは、昨年12月から親子クラスに通うMさん。
娘さんを口説くと「やりたい」と了承してくれたとし、親子で出来るところを探していたところ、カウルレフアを発見。
「基本をしっかり教えてくれるのはもちろん、フラだけでなく、気持ちも含めて先生が素敵だった」と入会ポイントに先生を押す一人だ。
楽しさに達成感 親も子も充実
「ステップは難しいけど、練習してる」「少しずつできることを増やしたい」「やってみたら楽しい」と声を揃える子どもたち。弾けるような笑顔で答える表情からは、楽しさはもちろん、子どもながらに充実した様子も伝わる。
また、発表会があることも張り合いとなるようで、親からは「大人になってスポットが当たる機会もなく、いい経験」「子どもと達成感や楽しさを共有できるのがうれしい」という感想もあった。
「フラには男性も女性も関係なし」…カネ(男性)クラス
「生」を感じる?フラの真髄
続いて男性フラの「カネクラス」。
取材したのは、15年習うという大ベテランと、“50の手習い”で通い始めたという二人。
「生きていると感じる」。単に運動という点も超越したフラの良さを語る。
謙虚に、素直に―「アロハの心」生活にも浸透
「男性とか女性とか、性別は関係ない」と話すのは、妻も娘も通っていたというフラ歴15年のベテラン・Kさん。
フラの魅力は、「最近で言うSDGsに似ている。自然を慈しみ、自分に素直に、謙虚に、人に優しくーというアロハの心」だとし、さらにこの教室は「先生のカリスマ性という魅力が加わる」と微笑む。
「厳しくもあり、優しくもあり、教え方が本当に上手。みんな最初は初心者だから、運動ができるできないとか全く問題ない」と、男性のカネクラスを受け持つ新田代表の指導を絶賛。
生活の一部だというフラを続けることで、「アロハの精神が浸透している」と話すKさん。「体が続く限りはずっと続けますよ」。そう言って笑った。
年をとってもOK エンターテイナーの刺激も
一方、「50歳になったら何かやりたいと思っていた」と通い始めたころを振り返るのは、6年目のOさん。
フラを選んだのは、「年をとっても続けられると思ったから」という単純な理由だった。
「身振りの一つにも意味があって面白い」。少しずつハマったフラの世界。
当初はステージに立つことを考えてもいなかったというが、いざ発表の場に立つと、「友だちを呼んで、楽しく帰ってもらいたいと考えるようになったり、エンターテイナーみたい」と楽しむように。
「刺激があって、生きていると感じる。フラダンスをやって良かった」と語るOさん。
「もっとうまくなりたい」と向上心を持てるのも継続する要因の一つのようだった。
フラはリフレッシュ 救われる気持ち体感を…グレーシャスクラス
踊り輝く仲間が背中押す
生徒さんの声ラストは、一般クラスに10年ほど通い、今では競技大会にチャレンジしているというFさんとWさん。
二人とも、「体を動かしたいと思って」「コンサートで見たバックダンサーのフラが素敵だった」といった何気ない理由で始めたと笑う。
「年齢関係なく、皆さん踊っている姿が輝いていて。もっと上手くなりたいと思っていたら大会に出ていた」と声を揃える。
長年通うベテランになっても、初級クラスでのんびり楽しむ人がいるなど、押し付けもなく、自由さがあるという教室。
Fさんは、大会がすべてではないとしながらも「みんなで一つのものを作り上げるプロセスは素晴らしい」と話し、代えがたい経験だと説明。
自分自身、続けるのが大変なときがあったというOさん。「フラって、曲や踊りに意味があるから、気持ちが切り替わるんです。リフレッシュできて、救われる。それを感じてほしいですね」。優しく笑いかけるように魅力を伝えてくれた。
「踊りたい人なら誰でも」 本場のフラ継ぐ“伝導役”
最後に話を聞いたのは、生徒はもちろん、インストラクターからの信頼も厚い新田由美先生。
2003年に開設し、20年が経つ教室を支える代表の思いを聞いた。
◇ ◇ ◇
始まりは生徒と変わらず 「友人の誘い」
実は、通っている生徒たちと同様、「友人の誘い」がフラを始めた理由と新田先生は笑う。
当時通っていた教室が大会出場に前向きだったことから、本場ハワイに行く機会も多く、次第に「本場の先生に習いたい」という思いが膨らむ。
クムフラ・カレオ・トリニダッドに師事し、フラの魅力、良さを「伝えたい」という気持ちが、さらに強くなっていったのだという。
「教える」こと大切に 声のトーンまで指導
指導歴は25年。大事にしているのは、「教える」ということだ。
現在インストラクターは11人。地域貢献やカルチャー・ブランチ校にも力を入れている。
生徒とのコミュニケーションを大切にしてほしいと、インストラクターへの指導は話題作りから話し方の声のトーンにまで及ぶが、「先生がいい」という生徒の声がその正しさを裏付ける。
「フラは踊りたいという人なら、子どもからシニアまで、もちろん女性も男性も関係なく出来る間口の広さがいい」。フラの魅力をそう語る。
「趣味でいい。まずはフラを楽しんでほしい」。本場ハワイからの思いを継ぐ、日本での“伝道役”はチャーミングに笑った。
取材のあとがき
昨今のフラダンスブームを作ったとされる映画「フラガール」が上映されたのが2006年。
その3年前から開いていた老舗教室は、どれだけ敷居が高いのだろうと思ったが、ドアを開ければ全くの杞憂という印象だった。
レベル別、年代別なのはもちろん、通う側の思いやペースも含めて、無理なくフラダンスが楽しめるーそんな“フラ愛”が、通う側、教える側からあふれる空間。
フラに興味がある人も無い人も、体験レッスンは無料とのこと。習い事の選択肢に入れてみてはいかがだろうか。
■カ・レオ・オ・ラカ・イ・イアパナ カ・パー・フラ・オ・カウルレフア 鶴見校
住所:横浜市鶴見区豊岡町22−30KUMAKIRIビル5階
Tel&fax:045−575−2540
携帯:090−5556−3876
Eメール:kaleo_lehua@yahoo.co.jp
ホームページ:こちら ※鶴見校のほか上大岡校などもあり