鶴見大学図書館 『新古今和歌集』や『百人一首』 鎌倉時代などの貴重書20点展示 25日まで「中世の歌業」テーマに貴重書展
鶴見大学図書館=横浜市鶴見区鶴見2−1−3=で現在、『新古今和歌集』などにスポットをあてた貴重書展「中世の歌業―勅撰集・実朝・百人一首―」が行われている。会期は8月25日まで。
全国の大学図書館のなかで有数の評価を受ける鶴見大学図書館。貴重書展は同館が所蔵する貴重な書物などを展示する機会として、毎回テーマをもって開催されており、滅多に見ることができない貴重な展示として一般にも人気を博している。
「極めて貴重」とする展示も
日本文学科創設60年を記念する158回目貴重書展のテーマは、「中世の歌業―勅撰集・実朝・百人一首」。
鎌倉初期に成立した『新古今和歌集』をはじめ、鎌倉時代前期の勅撰和歌集、鎌倉幕府3代将軍・源実朝の家集『金槐和歌集』、さらに『百人一首』とそれに関する貴重書20点を展示している。
同図書館によると、『新古今和歌集』は鎌倉初期に成立した8番目の勅撰和歌集で、『万葉集』『古今和歌集』と並び、和歌史において重要な位置を占めると説明。
期間中は、近年、鶴見大図書館に所蔵された源実朝を伝称筆者とする1本、鎌倉後期に写されたとみられる1本を展示しており、いずれも一部欠けているとするものの、「成立まもないころのある程度まとまった形は極めて貴重」と話している。
60年間のコレクション
このほか、道元、藤原俊成、藤原定家の自筆の古筆切、室町時代の書写と思われる勅撰和歌集や百人一首などを展示。
鶴見大学図書館は「60年間、多くの支援をもらいながら、充実させてきたコレクションの数々、ご高覧を」と来場を呼びかけている。
入場無料。開館時間は、会期中月曜日〜金曜日8時50分〜18時(8月1日・2日のみ〜21時)。土曜・日曜・祝日および8月14日〜18日は休館。
一般観覧は、入り口ゲート横の呼び出しボタンで声をかけ入館する。展示資料などの詳細はホームページ参照。問い合わせは鶴見大学図書館045-580-8274。
■参考:貴重書展の解題はこちら(解題PDF)