寺尾小学校での地域防災拠点訓練を開催、ペット防災の講習や段ボールベットの組み立てなど、より実践的な訓練にも取り組む
秋は鶴見区の様々な地域で、防災拠点訓練が実施されますが、横浜市立寺尾小学校の防災拠点の訓練も11月24日(日)に実施されます。9:20から9:50まで参加者の受付をして、10時から訓練を開始します。参加するのは、この防災拠点に属する東寺尾第二自治会・東寺尾第三自治会・東寺尾南部明朗会と荒立自治会、および横浜市東寺尾地域ケアプラザです。
鶴見区の地域防災拠点訓練のページではそれぞれの地域防災拠点訓練の予定を確認することができます。
この日はほかの防災拠点でも訓練が行われるため、消防署や水道局などの専門機関が参加できません。実際の災害では専門家がすぐに駆けつけられないことも想定されるため、本来の防災拠点訓練として、住民が自らの力で対応することが重要です。そのため、寺尾小学校地域防災拠点運営委員会では、地域自治会の役員を中心に、住民が主体的に課題を解決できるよう訓練を計画しています。
訓練の内容として、これまでも行ってきた「①消火器による初期消火訓練」、「②ハマッコトイレ(下水直結式仮設トイレ)の設営訓練」、「③給水タンクの設営訓練」、「④灯油式かまど(まかないくん)での炊飯訓練」に加え、新たに 「⑤段ボールベットの組み立て訓練」や「⑥ペット防災の講習会」を予定しています。
段ボールベットは地域防災拠点に一律で配備されている備蓄品ではありませんが、避難所でのエコノミークラス症候群を予防するための重要な災害対策備品として注目されています。寺尾小学校地域防災拠点にも幸い段ボールベットが備蓄されていますが、これまで訓練に使用する機会はありませんでした。しかし、災害時の緊急の状況でいきなり災害用品を使いこなすことは難しいため、日ごろから慣れておくことが必要です。このため、今回の訓練で段ボールベッドの組み立て訓練を実施することにしました。
また、東日本大震災以降、災害時のペットの扱いが注目されています。家族同然のペットを避難所に連れて行けず、やむを得ず見捨てたり、ペットとともに車内などの狭い場所で過ごしたりする事例が多く報告されました。横浜市の地域防災拠点には、災害時にペットを受け入れるための仕組みや道具が備えられていますが、これらはまだ十分に周知されていません。
10月5日(土)に寺尾小学校で開催されたペット防災勉強会には多くの参加者が集まり、災害時における防災拠点でのペットの受け入れ方法について学びました。この勉強会に参加した寺尾小学校地域防災拠点の運営委員長は、「ペット防災については、ペットの飼い主だけでなく広く地域住民に知ってもらうべきだ」と考え、今回の防災拠点訓練にこの内容を取り入れることにしました。なお、今回の訓練はあくまで講習会であり、実際にペットを連れてこないようにと運営委員長からの注意がされています。
防災拠点訓練は、10時から12時まで行われます。前半は体育館で「⑤段ボールベッドの組み立て訓練」と「⑥ペット防災講習会」を実施し、後半は校庭で初期消火訓練を行うほか、ハマッコトイレ、給水タンク、まかないくん の設置について見学します。参加の際は、上履きをご持参ください。
地域防災拠点は、家屋の倒壊などで避難が必要な方を受け入れるだけでなく、マンションなどの頑丈な建物で在宅避難できる方にも、食料などの物資を提供する役割を果たします。いつ発生するか分からない災害に備え、自分と家族の命を守るため、ぜひ多くの皆様にご参加いただきたいと考えています。