生麦に開店した“噂”の「ひまわり商店」 その真相は、子どもも大人もときめく“夢の国” 【鶴見まちかどお店探訪】
「ここが噂のひまわり商店か」――そんなセリフを口にしながら、店先に自転車で乗りつけると、次々にのれんをくぐる子どもたち。
京急花月総持寺駅すぐ花月園駅前公園の路地裏に、3月7日に誕生した「ひまわり商店」。
「子どもにとって大事な場所を作りたかった」。オーナーの内海惇平さんが、そんな思いで立ち上げた「駄菓子屋さん」だ。
途絶えた地域の駄菓子文化を継承
「30年以上前には8店舗くらいあった駄菓子店が無くなってしまったんです」。内海さんによると、近隣最後の1店舗が閉店したのは昨年秋ごろ。
もともと、ひまわり商店のはす向かいで「もつ焼き惇平」を経営している内海さん。
コロナ禍の緊急事態宣言を受け、子安にある姉妹店とも休業を余儀なくされる中、実は生麦の店舗を駄菓子店に改装する計画も考えていたところだったという。
そんな中で途絶えてしまった地域の駄菓子文化。もつ焼き店は2店舗とも営業を再開していたものの、はす向かいの貸家が空いたことから開店を決意した。
「子どものころ楽しかったですよね。どれ買おうか計算したり、おばちゃんと話したり、今考えると学びもある」。良き思い出の原風景を残したい――思いはひとつだ。
約200種類 利益より子どものため
開店にあたり参考にしたのは、友人だという獅子ヶ谷の駄菓子店「らいおん商店」。棚などは一枚板から作成を手伝ってもらいながら準備を進めたという。
店内の菓子は約200種類くらいを用意。問屋に買い付けに行き選ぶが、「無いものも多くて、けっこう通っています」と内海さん。
利益より子どもたちが楽しめる場所にと、金額は計算しやすいように極力端数を無くし、10円の商品も用意している。
惣菜販売も計画中
開店当日、放課後前の店内には、懐かしむ大人たちの姿もあった店内。
内海さんは「地域に親しまれる店でありたい。楽しませられる店にできれば」と話す。
今後は、親子で利用してもらえるようにと、駄菓子店の隣のスペースで惣菜販売も計画中。「子どもはお菓子、親は夕飯や次の日の弁当のおかずが買えたら、親子で楽しめると思って」と展望を明かす。
営業は13時〜夕暮れまで。当面は不定休で、休みは公式Instagramや店頭にカレンダーを掲示して案内するという。
【店舗DATA:ひまわり商店】
■住所 横浜市鶴見区生麦5−7−38
■営業時間 13時〜夕暮れごろまで
■定休日 不定休 ※店舗SNS、店頭カレンダー等で案内
■問い合わせ 070−9081−6675 Instagram