3館と5連合会が主催

 横浜市国際学生会館、潮田地区センター、潮田地域ケアプラザの3施設から成る「潮田交流プラザ」で9月22日、3館合同企画となる秋祭りが行われた。

 潮田交流プラザは今年度開館30年を迎え、当日はイベント開会に合わせセレモニーも実施。来場者とともに節目を祝った。

 秋祭りは、同施設と周辺5つの連合会自治会(潮田中央、潮田東部、潮田西部、潮見橋、小野町)から成る実行委員会が主催するもの。

 30周年にあたり地域や利用者、施設スタッフから「お祝いしよう」と声が上がり、恒例となっている秋祭りの中で記念式典が催された。

30年を振り返った潮田西部地区自治連合会の中村会長

交流重ね、地域の中心地に

 潮田交流プラザの3館(潮田地区センター、潮田地域ケアプラザ、横浜市国際学生会館)は1994年に開館。国際学生会館、ケアプラザ、地区センターの順に開設されたという。

 開館当初よりかかわる潮田西部地区連合会の中村壽晴会長によると、留学生の宿泊施設となる横浜市国際学生会館などが入ることで「当時は外国人が増えるのは困るという声があった時代だった」と振り返る。

 それでも餅つき大会や施設の自主事業などを通し、施設同士や地域との交流を重ね、相互理解を促進。「今では、3館の特色を生かし、地域ともうまく混ざり合っている」と中村会長。

 記念式典のあいさつでは、「今後はさらに進んで、より地域の中心的な施設になってもらい、まちづくりに取り組んでいければ」と話した。

施設を支える各地区連合会の会長たち

特別演奏や模擬店など華やかに

 30周年記念式典で幕を開けた秋祭りには、来賓として渋谷治雄鶴見区長も登壇。

 横浜市内で2番目に外国人の多い鶴見区のなかで、「まさに鶴見区が掲げる多文化共生を実践してくれているエリア。30年の長きにわたり続いていることは、施設はもちろん、地域の支えの成果」と称賛と謝意を伝えた。

 式典後のステージには、横浜サイエンスフロンティア高等学校附属中学校の音楽部が特別出演。演奏でイベントに華を添え、その音色とともに3館で模擬店や地域サークルによる作品展示などがスタート。

 エントランスの屋外会場も含め、模擬店出店や体験コーナー、ステージなど各館でさまざまな企画が行われ、来場した地域住民らを楽しませた。

横浜サイエンスフロンティア高校附属中学校の音楽部による特別演奏

けん玉やバルーンアート、工作などの体験コーナーが設置された潮田地区センターのロビー

地区センターを利用しているサークルなどの作品展示

国際学生会館では、インターナショナルカフェと題し、7カ国の留学生らが自国のお茶を振る舞った

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【取材メモ】

 留学生の宿泊(居住)施設となっている横浜市国際学生会館は、この30年間で93カ国2,300人の外国人が居住。

 学生はもちろん、研究者や社会人もおり、なかには帰国後、国のNo.2になった方もいるとのこと。2年間という時限があるが、多くの留学生が鶴見を好きになり、そのまま日本で生活する人も多いという。


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