夏休み中の8月7日、潮田地域ケアプラザで「こどもたちによる…」と副題のついたこども食堂が開かれた。

 このこども食堂は、鶴見区内でひとり親や精神疾患を抱えた家庭の親子を支援する(一社)Omoshiro(勝呂ちひろ代表)が企画。

 Omoshiroが6月から協力する寛政中学校での放課後の居場所づくりの一環として実施され、同法人に通う小学生のほか、寛政中学校生徒らが参加した。

給食ない夏休みの居場所

 寛政中学校での放課後の居場所づくりは、部活動の全員加入が廃止になったことを受けた取組。

 Omoshiroや鶴見区社会福祉協議会の協力のもと学習会を行っており、今回、「給食がなくなる夏休みの居場所」として企画された。

 勝呂さんは「夏休みの間も、地域などどこかにかかわってほしいという先生たちの思いも感じていた。学校以外の居場所になれば」と開催経緯を説明する。

野菜購入からカレー作り、自分たちで

 当日は、体調不良などにより寛政中学校からは1人の参加となったが、企画に協力している区社協や、明治安田こころの健康財団から大人たちも含め、約20人が参加した。

 メニューはカレーで、集合後、近くの八百屋に食材を購入するところからスタート。子どもたちが包丁やスライサーなどを手に、大人たちの手ほどきを受けながら、下ごしらえから調理を体験した。

 カレーを煮込む間には、サイコロを振って出た目のテーマで話すサイコロトークなどでコミュニケーションをはかる場面もあった。

子どもらの自立につなぐ取組に

 率先してカレー作りに取り組んだ子どもたち。カレーの煮込みを担当した寛政中2年生の男子生徒は「初めて作った。美味しいと言われて嬉しかった」と笑顔を見せ、子どもたちからも「本格的な調理ができて楽しかった」などと声が上がった。

 途中、見学に訪れた学校関係者は「夏の居場所は重要で、様々な経験ができる場は成長につながる。食べることは心理的な共有としてもいいこと」と取組に賛同。

 勝呂さんは「今回は食べて終わりのチャレンジ企画。ゆくゆくは自分たちで居場所を作るように、自立につながるといい」とし、「冬にもう一度企画する予定」と話した。

完成したカレー

みんなで食卓を囲み、笑顔があふれた


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