駒岡地区センターで月に2回のペースで実施されている「駒岡・丘の上こども食堂」が、7月18日の開催で200回目を迎えた。

 開始から8年。コロナ禍も経て継続する活動。横浜市内で継続しているこども食堂としては最古参級となるなか、「できる限り、いつも通り続けていく」と、201回、202回と回数を刻む。

開始前から列ができる人気ぶり。「定期的に来ています」という親子連れもいた

きっかけは貸室の稼働率向上

 駒岡地区センターが「こども食堂」を開始したのは2016年4月。鶴見区はもちろん、横浜市内でも実施している場所がまだまだ少ないころだった。

 「稼働率が低い貸室を動かすために始めた」。そう話すのは駒岡地区センター館長の七田直樹さん。

 前年に館長に就任後、視察などを重ねて着手した取組の一つだった。

開始前、ボランティアと打ち合わせする七田館長(=左から2人目)

子どもから大人まで、延べ1万人超

 開催は毎月第1木曜と第3木曜日の2回。こども食堂という名だが、地域の高齢者も楽しげに通う。

 施設が臨時休館となったコロナ禍も休まず、お弁当を配るなどして継続した。

 「最初の1回目が37人で、その後はずっと満席」。参加者は昨年10月で延べ1万人を突破した。

これまでの様子を伝える写真掲示

第1回目と同じメニューでお祝い

 200回目の記念日となった7月18日。開始前には列ができ、瞬く間に席は埋まった。

 「いつも通り」と、特に記念のセレモニーなどはなかったが、入口に200回を告げる看板や寄せ書き用の模造紙を設置。

 からあげにきんぴらごぼう、春雨の酢の物といったこの日のメニューは、第1回目と同じもので揃えた。

200回目に出されたメニュー。記念セレモニーなどはなかったものの、第1回目と同じメニューにするという粋な演出も

いろいろな“手”に支えられ

 食材は地域や企業からの寄付でまかなわれ、お土産として配布する野菜なども好意によるものばかり。七田さんは「ボランティアも、地域の方や企業の方、学生さんも参加してくれて、本当にありがたい。みんなに支えられている」と説明する。

 ボランティアのなかには、小学校4年生から利用者として訪れ、社会人となった今ではボランティアとして汗を流す“常連スタッフ”もいるという。

地域や地域企業などから集まるボランティアスタッフたち

子ども用、大人用と量をわけて作られ、できたご飯は利用者が自分たちで運ぶ

「いつもありがとう」あふれるメッセージ

 親子連れや高齢者の笑顔であふれた“いつもの200回目”も65食分を届け、利用者からはたくさんの笑顔がこぼれていた。

 「いつもおいしいごはんをありがとう」「これからもまたきます」。食べ終わった子どもたちが寄せたメッセージには、お礼の言葉がずらり。

 「笑ってくれると楽しい」と七田さん。「いつまでできるかわからないけど、できる限り続けていく」と地域の居場所として継続していく決意を示した。

特別に盛りだくさんだったという200回目のお土産コーナー。コミュニケーショの場にもなっていた

子どもたちが所狭しとメッセージを寄せた記念の模造紙

■参考=参加概要は以下のとおり

【駒岡丘の上こども食堂】

■会場:駒岡地区センター(横浜市鶴見区駒岡4−28−5

■対象:幼児~高校生、および保護者(祖父母も含む)

■実施日時:第1・3木曜日 17:30~19:00頃

※第1・3木曜日が祝日の場合は翌週
※19:30完全閉店

■参加費:子ども(18歳まで)200円、保護者など大人は300円
※事前予約制(駒岡地区センター2階受付、又は電話(045-571-0035)にて受付
※食物アレルギー確認のため、参加登録必須(登録票は保護者の記入が必要)

■問い合わせ:駒岡地区センター045−571ー0035、E-mail:shichida_n@komaoka-cc.com

※ボランティア、食材寄付は随時募集中


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