潮田地域の総鎮守として親しまれている潮田神社の例大祭が、6月7日から9日にかけて行われ、同神社と氏子34町会で総勢約70基の神輿が上がるなど、周辺地域が熱気に包まれた。

 潮田神社例大祭は、例年6月1週目の金曜日の例大祭式典から、土曜日「宵宮」、日曜日「本宮」という流れで実施されている。

 期間中の8日、9日には、神社周辺と本町通商店街に露天商の屋台が並び、氏子34町会で各町会御輿や子ども御輿、山車などが登場。

 最終日の9日には、本町通、潮田銀座、仲通の3商店街で周辺町会の御輿による連合渡御、婦人部などによる踊りなどが列をなすパレードもあり、各所で最高潮の盛り上がりを見せた。

人であふれる境内

神社周辺道路にも屋台が並んだ

威厳もち本宮神輿が発御

 本宮となった9日、潮田神社・本宮神輿の宮出し。

 朝8時、氏子町会の高張提灯が立ち並ぶなか、厳かに式典がスタートした。

宮出しを待つ本宮神輿

 式典には、氏子総代会と同神社の水無月会などをはじめ、今年の当番となる4町会、本町通一丁目、下野谷一・二丁目、寛政安善、栄町睦会から担ぎ手などが参加。

 氏子総代で潮田西部地区自治連合会の中村壽晴会長が、宮司からの話の引用として、「能登などでも地震が起こっているが、神輿の巡幸は、『地を鎮める』という意味もある」とあいさつ。

 「これから地域を巡り、その願いを届けていってもらいたい。安全はもとより威厳をもって出発を」という声に応えるように、担ぎ手たちが威勢のいいかけ声とともに宮出しを行った。

あいさつに立った氏子総代の中村壽晴会長(中央)

当番4町会による宮出し

 毎年、東西でわかれるルート。今年は東ルートとして、潮田町3丁目、4丁目から向井町を抜け、平安小学校そばの栄町3・4丁目や、川崎市との境に近い大東町や朝日町、産業道路を越えた寛政中学校周辺などを巡った。

 先頭には道案内役の天狗さんと呼ばれる猿田彦が立ち、潮田囃子が華を添えて巡幸。町会の担ぎ手たちが交代で本宮神輿を担ぎ、年に一度の大祭に笑顔があふれていた。

多文化のまち潮田を練り歩く本宮神輿

土砂降り吹き飛ばす熱気の宮入り

 夕方5時、クライマックスの宮入り。参道に続く潮田3丁目の宮入りスタート地点に氏子中の提灯が集合。

 潮田囃子保存会による獅子舞の演舞のあと、当番4町会が勢いよく神輿を担ぎ上げ、社殿まで約300mほどの1本道を練り歩いた。

 途中、それまで持ちこたえていた曇天から、堰を切ったような土砂降りの雨となったものの、雨音に負けじと一層のかけ声が上がった。

 本宮神輿が大鳥居をくぐると、境内で待ち構えた人たちから喝采が起こり、ボルテージは最高潮に。

 最後は社殿前で何度も神輿をもみ、その勢いに負けたのか、雨が上がったところで終了となった。

雨の中の宮入り。境内に歓声と笑顔があふれた

 9日の各所の写真は以下のとおり。

宮出しの儀〜発御

宮出しの儀

萩原伴雄宮司による祝詞奏上

宮出しを待つ担ぎ手たち

当番町会の高張り提灯から各町会が続く

大鳥居をくぐり、潮田のまちへ向けて出発

先導役の猿田彦。天狗さんの愛称で知られる

各町会を練り歩く

本町通り商店街パレード

露天商が軒を連ね、人であふれる本町通商店街

主催する周辺町会と本町通商店街を代表してあいさつする潮見橋地区連合会の本田健二会長

主催者と来賓の鶴見区選出議員や鶴見区長らを先頭にパレードがスタート

出発のファンファーレとともにパレードを先導した潮田中学校マーチングバンド部YOKOHAMA Pacific Winds

潮田銀座商店街パレード

列をなす町会御輿

仲通商店街「五町会神輿連合渡御」

子ども神輿も登場

御霊を入れた町会御輿による「御霊返し」の場面

宮入り

潮田囃子の獅子舞

土砂降りのなか参道へ進む本宮神輿


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