歯の磨き方を学ぶ参加者

 歯と口の健康週間に合わせ、鶴見区歯科医師会などによる啓発イベント「お口の健康フェスティバル」が6月2日、鶴見区役所で行われ、来場した多くの区民らが歯や口の中の健康について知識を深めた。

口のなかのうるおいを確認するコーナー

 お口の健康フェスティバルは、6月4日〜10日の歯と口の健康週間に合わせ、鶴見区歯科医師会、鶴見区、鶴見大学短期大学部歯科衛生科が連携して実施している企画。

 新型コロナ発生以降、中止していた恒例イベントで、5年ぶりの開催となった。

体験コーナーが人気

 今年は、身体の衰え(フレイル)が、口腔機能の低下により引き起こされる「オーラルフレイル」の予防啓発を目的に実施。

 元気なうちから動機づけになるようにと、口臭や口内のうるおい、かむ力をチェックできる「お口の体験コーナー」を設置し、参加者に現状を伝えることで予防を呼びかけた。

 医師や歯科衛生士らによる歯みがき教室では、「なかなか歯みがきを好きになってくれない」などと悩みを相談する保護者の姿もあった。

列ができていた口臭チェック

日ごろのケアで変わる健康

 また、鶴見区歯科医師会の佐藤信二会長らによるミニ講演会もあり、来場者は糖尿病と歯周病予防や訪問歯科診療の現場についてなどの話に耳を傾けた。

 佐藤会長は、災害関連死の多くが口腔機能の低下による誤嚥性肺炎が原因としたうえで、「日ごろからのケアで変わってくる。災害に備えるという意味でも元気なうちから取り組んでほしい」と指摘。

 オーラルフレイルの予防についても「日々の積み重ねが大事。歯や口腔機能は行動次第で良くも悪くもなるもの。鶴見区歯科医師会として、今後も公衆衛生活動に努めていく」と話した。

イベント中にあったミニ講演会。専門家の話に来場者は耳を傾けた(写真中央=佐藤信二会長)


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