鶴見事業者連絡会「つばさねっと」 社会福祉の“プロ”淑徳大・結城教授招き研修 15回目の総会で連携強化を確認
鶴見事業者連絡会「つばさねっと」の第15回定期総会が5月16日、鶴見区役所で行われ、淑徳大学・結城康博教授を講師に迎えた基調講演などがあった。
区内115事業者・個人が加盟
鶴見事業者連絡会「つばさねっと」は、鶴見区内の居宅介護や訪問介護、小規模多機能といった介護支援事業者が、情報共有する場として有志により設立された連絡会。
2010年7月から活動をスタートさせ、現在、区内115事業者・個人が加盟している。
活動は月に1回程度のペースで行われており、サービス内容に合わせたケアマネジメント部会、訪問介護部会、通所サービス部会、住宅環境部会の各部会で研修会を企画。
事例を共有するなどして細かく変更のある介護保険制度への対応を図っているほか、つるみ臨海フェスティバルにブース出展し、対外的なPRも行っている。
今年度改正の介護保険制度学ぶ
15回目となった総会には、71事業所からおよそ90人が参加。
社会福祉の専門家としてテレビなどでも活躍する淑徳大学・結城康博教授を講師に招き、今年度改正された介護保険制度について知識を深めた。
講演で結城教授は、2035年にいわゆる「団塊の世代」が全員85歳になることについて触れ、「介護保険は『契約』、人材が不足すれば制度が受けられない。親の介護のための『介護離職』が増え、経済活動にも支障が出る」などと説明。「制度あってサービスなし」という状態が起こり得るとした。
一方で、2020年時点の高齢化率が21.3%と平均より若い鶴見区については、「備えていれば大丈夫」としながらも、「事業者だけでなく、横浜市やサービスを利用する市民の三者が連携し、うまくやらないとできない」と警鐘を鳴らした。
顔の見える関係の強化を
つばさねっと会長で社会福祉法人うしおだ・うしおだ介護支援センターの青木善紀さんは「顔の見える関係を大事にしている。コロナを経て、オンラインという新たな武器も得た。ますます連携を深めていければ」とあいさつ。
超高齢化社会における課題解決に向け、関係強化を呼びかけていた。