横浜市はこのほど、2020年に実施された国勢調査の結果をもとにした市内行政区別などの将来人口推計を公表した。

 推計は2070年までのもので、発表によると鶴見区は57年に32万5127人でピークを迎え、その後減少傾向に転じるものの、70年時点でも基準となる2020年の人口よりも上回ると予想される。

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 推計は、2020年の国勢調査を基準に、過去の傾向などを踏まえて横浜市が算出したもの。

 横浜市全体では人口減少が続くが、鶴見区、神奈川区、西区、中区、港北区の5区で2070年時点の人口が20年時点を上回る。

 5区のうち鶴見、神奈川、中、港北の4区は2040年〜2060年の間にピークを迎え、西区のみ発表期間中は人口増が続くとされた。

 一方、金沢区や栄区、瀬谷区など、70年時点で20年との比較で5割以下となる区も出ている。

市内3番目に遅いピーク

 市の発表では、鶴見区の人口は2020年時に29万7448人で、徐々に増加を続ける。推計では2年前に30万人を突破する予定となっているため、若干のずれがある状況だ(2024年3月1日現在29万5336人)。

 公表された推計を見ると、鶴見区は33年後まで人口が増加。57年のピークは、西区、神奈川区(64年)に次いで3番目に遅くなっている。

 鶴見区のピーク32万5127人は、2043年にピークを迎える港北区の38万2652人に次ぐ2番目となる。

自然減拡大も転入超過が上回る

 人口動態をみると、出生数と死亡数の差から成る自然増減は、すでに自然減期間に入っており、推計期間中も継続。2053年以降は毎年1千人以上の自然減と予測されている。

 一方で転入転出による社会増減は、少しずつ伸びは鈍化するものの、期間中は800人〜1500人の範囲で毎年増加していくとされ、転入超過による増加が人口増の要因となっている。

高齢化進むも年少人口は市内トップに

 2020年時点で21.3%と市内4番目に少なかった65歳以上の高齢者は、70年時点で30.3%と3割を超えるが、市内では唯一2割台の西区に次いで2番目の低さ。

 また、70年時点の0−14歳の年少人口は、11.2%で市内18区中最も高くなると予測されている。

 なお、前回2015年の国勢調査をもとにした市推計結果では、鶴見区の人口ピークは市内で最も遅い2042年で31万人となっていた。


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