鶴見小児童 「防災」テーマに2クラス合同イベント 近隣住民ら招き学習成果を披露
鶴見小学校6年2組と4組の児童たちが2月16日、一年間学んだ「防災」をテーマにしたイベントを開催し、招待した地域住民らに学習の成果を披露した。
総合的な学習の時間のテーマが、ともに「防災」だった6年2組と4組。
昨年11月、鶴見区自治連合会主催の防災イベントに両クラスが参加したことをきっかけに、合同イベントの実施にいたった。
食事に注目 実習重ねレシピ考案
イベント当日、「ニコニコ非常食堂!!」として学習成果を発表した6年2組。防災のなかでも食べることに焦点を当て、防災クッキングの方法などを伝授した。
防災を通した食事へのアプローチは、防災士などに話を聞くなかで、食べることの重要性を感じたことから考えたもの。
災害時に少しでも安心して過ごせるようにと、普段から自宅にあるものや災害備蓄品などを活用しながら防災レシピ考案に取り組んできた。
レシピ考案にあたっては、主食、主菜、副菜、デザートの4グループにわかれ、何度も調理実習を重ねたという。
完成したのはパスタやリゾット、野菜炒め、ベーコン巻き、プリンなど各グループ数種類。お菓子を使ったポテトサラダも作った。
食材は缶詰など家にあるものを使い、いずれも水や電気が使えない状況などを考慮しながら試行錯誤した。
イベントでは、紙や毛糸の模擬食材で作り方を発表。備蓄の必要性を訴える創作劇も披露した。
「料理はどうしても油を使う。片付けまで考えた」と苦労した様子の児童たち。「食べるのは楽しいこと。いつも通りに過ごせるといいと思った」と話した。
「安心して暮らせるまちに」 外部講師などに防災学ぶ
学んだ知識を広めるため、防災イベントを企画していた6年4組。「まちの人への感謝の思いを伝え、笑顔いっぱい安心して明るく暮らせるまちにしよう」を目的に、防災について学んできた。
つるみの絆〜6年4組防災プロジェクト〜と題した一年間の学習では、東日本大震災で避難所を立ち上げた人の話や、無印良品リコパ鶴見店から備蓄法の一つ「ローリングストック」などを学び、防災への理解を深めてきた。
鶴見区役所の協力のもと行った調査では、実際にまちを歩き、避難場所や浸水想定などが書かれた「まるごとまちごとハザードマップ」や、公衆電話の位置などを落とし込んだ防災マップを作成。
さらに災害時の衣食住について、知識を蓄えてきた。
当日の発表では、ダンボールの保温性を実験した結果のほか、ダンボールで作った椅子、新聞紙を使ったスリッパといった手作りの防災グッズを紹介。すごろくやゲーム、クイズを通し、楽しみながら防災知識を学べるように工夫していた。
取り組んだ児童は「中学校になると出来ることも増える。学んだことを今後も生かしたい」と話した。