「そば」で福島・西会津と民間交流 9年目の新そばまつり 60人の区民らが舌鼓
鶴見銀座商店街 震災風評払しょくを応援
福島県西会津町との民間交流イベント「西会津町新そばまつり2023」が11月24日、鶴見中央の下三町内会館で行われた。
もともと鶴見区の友好交流都市の一つである西会津町。イベントは鶴見銀座商店街の㈱木曽屋と、西会津町の企業らによる民間交流として実施されているもの。
東日本大震災による原発事故で風評被害に悩む同町の農業を応援しようと、鶴見銀座商店街のイベントでの交流をきっかけにスタートし、今年で9回目を数える。
師匠の思い、弟子たちが継ぐ
今年、交流企画で毎年そばを振る舞っていた伊藤徳寿さんが亡くなり、開催が危ぶまれたそばまつり。
残された弟子たちが、「師匠がやりたいと思うことをやろう」と思いを受け継ぎ、継続が決まった。
伊藤さんに後を託された呼賀(よばるか)そばの会代表の雅楽川哲さんは「鶴見はあたたかい場所。帰ってきたという気持ちになる。師匠の味にはなかなか届かないが、少しでも多くの人にそばを届けられたらと思った」と話した。
当日は区民ら60人が参加。昨年に続き、西会津町の薄友喜町長と鶴見区の渋谷治雄区長も訪れ、新そばを囲んで交流した。
雅楽川さんによると、今年は2カ月以上雨がふらないなど、異常気象によりほとんど芽が出なかったという西会津のそば。
会場では新米で作ったおにぎりも振る舞われ、参加者らは貴重な10割そばを笑顔で味わっていた。