NPO法人つるみままっぷの今井です。
以前お伝えしていた『やさしい日本語版』がようやく完成しました。
今日は統括として地図作りを進めてきて思ったことを振り返りたいと思います。

やさしい日本語とは?

まずは、毎年改訂している子育て地図『つるみままっぷ』をやさしい日本語にするため、
漢字を無くすことを第一目標としました。

その時の詳細はこちら
https://www.koretsuru263.com/kurashi/9313/

あと、工夫したことは『アルファベットはそのまま残すこと』でした。
「看板に書いてある文字はそのままの方がわかりやすいのでは?」と思ったのです。
そのため、店名は一部アルファベットのまま記載しています。

また、カタカナを平仮名に変えたことで、伸ばす記号を平仮名に変えました。

例)地区センター→ちくせんたあ

平仮名には本来伸ばす記号はありません。見慣れない書き方だなと感じましたが、そう書くのだそうです。面白いですね。

他に、言葉の意味を易しくすることをより深く考えていきました。
例えば、『子育て情報』という言葉は、大人なら意味がわかりますが、こどもには話すとしたら何と話すかな?と思ったのです。

子育て情報→こどもを そだてるときに しりたいこと

たった5文字の言葉が、やさしい日本語にすると17文字も必要になりました。
そのため、字数が増えすぎないように、載せたい情報を取捨選択しました。

一度簡単にしたと思った言葉も、よくよく見ると難しく思えてきて…
後半、もう一度書き換えるということもありました。

そうやって、やさしい日本語とはどういうものなのか?という物差し=判断基準を、
自分たちで作っていったような気がしています。

編集作業が迷走した理由

本当は7月末には校了しているはずの編集工程でした。それなのに作業が終わらなくなったのは、作っていくうちに色んな疑問がどんどん湧いてきてしまったからです。

やさしい日本語とは、どういうものなのか?

実は、横浜市のホームページにその記載がありました。
https://www.city.yokohama.lg.jp/lang/residents/ej/daiji/kijun.html

これは、この記事を書くにあたり、ふと思いついて見つけました。もっと早く気づけばよかったのに…

物事を考える時に、皆さんはどうしますか?
関係する資料を探したり、人に聞いたりしますよね。

私は、それが苦手だったことを今思い出しました。まず、自分で考えたいのです。
その答え合わせに資料を探したり、人に聞いたりする癖があるのです。

そのせいで、今回迷走してしまったんだなと…この記事を書いていて気づきました。
編集メンバーとデザイン担当の方には、本当に迷惑をかけてしまいました。 

「統括は見通しを持って進めないといけない」

当たり前のことを痛感しました。反省し、次に生かさなければと強く思いました。

編集をしながら『やさしい日本語とは何なのか?』をずっと考え続けていました。
その結果思いついたことは、上のホームページに載っていた方法ばかりでした。

答え合わせができて、間違っていなかったことがわかり、ホッとしました。
考え抜いた先にある『つるみままっぷ やさしい日本語版』を今は誇らしく思っています。

苦しい中で、差し伸べてもらった手

7月最後の週、校了できないこと、やさしい日本語の定義がわからないこと、印刷の資金繰りの目処が立たないことで、とても疲れていました。

今思えば一番辛かった日に、子育て関係の会議があり、事業の近況を話す場がありました。

「疲れています」と正直に心境を語り、「でも何とか次回、皆さんに完成した地図をお見せしたい」と話した会議の後、そっと寄付金を私の手に忍ばせてくださった方がいました。

その気持ちがどれほど有り難かったことか。泣きそうになり、「頑張らなければ!」とくじけそうだった心に、もう一度火が灯りました。

その日、やさしい日本語版の方向性について相談できる機会もありました。「大丈夫です。最先端をいっていますよ」とお墨付きの言葉をいただき、不安だった気持ちが一気に和らぎました。

その後、鶴見の子育てパパサークル『つるPaPa』の皆さまからカンパ金が届きました。
あの会議で私たちの窮状を知り、印刷資金を集めてくださったのです。

『応援してくれる人がいる』

このことが諦めずに最後まで頑張る原動力となりました。

つるみままっぷ やさしい日本語版の見どころ

地図内に漢字を載せていなくても、読みやすいところです。載せる内容も意味も吟味しています。
外国にゆかりのある方が暮らしやすい情報を載せています。

裏面左側には公共施設を全て載せています。特に、鶴見国際交流ラウンジとコミュニティハウスを追加しました。
外国にゆかりのある方にぜひ活用してもらいたい施設だからです。

あと、子育てチャートを載せています。どの年齢でどんなことをするのか?がわかるようになっています。
こちらはかながわ国際交流財団に掲載許可をいただき、載せることができました。

「同郷で集まりたい」という声を聞き、施設の部屋の借り方を載せてみました。
公共施設には、無料で部屋を借りられるところがあります。ぜひ、同郷のお友だちと楽しい時間を過ごしてほしいです。

無事、発行できました!

印刷資金は、毎年ご寄付ご協賛いただいている中で、『やさしい日本語版作成費用』として2年かけて募りました。

ご寄付ご協賛いただいた皆様へ
2年越しでようやく形にすることができました。
ご支援いただき、本当にありがとうございました。思い切って2,000部印刷いたしました。
これから鶴見じゅうにお届けしていきます。
先週、地図の仕分け作業が終わりました。これから、手分けして配架先にお届けしていく予定です。

《配架先》
○鶴見区役所
○鶴見国際交流ラウンジ
○地域ケアプラザ
○地区センター
○コミュニティハウス
○地域子育て支援拠点
『わっくんひろば』
『わっくんひろばサテライト』
○親と子のつどいの広場
『キッチュ』『はなはなひろば』
『こまーま』『coron』『Lico』
○こどもログハウス
『ピッコロ』

9月中には、配架先にお届けできる予定です。

この地図を手に外へ出かけ、お気に入りの場所や気の合う人と出会えると嬉しいです。
つるみに住む人たちの暮らしが、より豊かになることを願って。

応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。

NPO法人つるみままっぷ
代表 今井幸子

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