阪神・青柳選手 鶴見区内全公立小学校と保育園に図書カードなど寄贈 矢向小、馬場小訪問 日本一“凱旋”交流も
1700人の児童とふれあい
鶴見区東寺尾出身で今年38年ぶりに日本一となったプロ野球・阪神タイガースの青柳晃洋投手(29)がこのほど、区内22校の市立小学校と市立保育園4園に80万円分の図書カードとおもちゃを贈った。
取組は寺尾小学校、生麦中学校と幼少期を過ごした地元鶴見への恩返しとして、1勝につき10万円を寄付するという青柳選手の社会貢献活動。3年目を迎える今年は8勝をあげ、80万円相当を寄付した。
寄付と合わせて学校訪問も実施しており、今年は11月17日、矢向小学校と馬場小学校を訪問。2校合わせ1700人を超える児童らと交流し、“夢”の授業などを行った。
好きを続けてチャレンジを
矢向小学校では、校内を巡りながら児童たちと握手などをして交流。校内放送で全校児童に向けて寄贈の様子を伝えた。
体育館での講演では、キャリア教育として参加した5・6年生の質問に応え、勇気を届けた。
生麦中学、高校時代もレギュラーではなかったとしたうえ、「決してエリートじゃなくて、できないことの方が多い」と話した青柳選手。「それでもプロになった人はいる。人と比べて今あきらめるのはもったいない。好きを続けて色々チャレンジしてほしい」とエールを送った。
野球が好きという6年生の児童は「ずっと見ている人が来て驚いた。私も本を読むのがあまり好きじゃないが、青柳選手のように読むようにしたい」と笑顔。バレリーナが夢という女子児童は「あきらめない心が大切と知った。夢に向けてがんばろうと思う」と目を輝かせた。
馬場小でも熱烈歓迎 児童ら歓喜
2校目の馬場小学校でも、ハイタッチして児童らとふれあった青柳選手。体育館では、阪神タイガースの応援歌「六甲おろし」などを歌う80人の応援団の出迎えも受けた。
野球チームに所属する児童らとのキャッチボールでは、終了後に児童たちを集め、「一緒にプレーできるように、この先もがんばって」と激励。青柳選手は「中学で一度やめようと思った」と明かしつつ、「コーチにプロになれると言われてから夢であり目標になった。それから、『なりたい』と思い続けた」と自身の経験を語った。
阪神タイガースの大ファンで、日本シリーズ第5戦を観戦したという男子児童は「オーラが舞い上がっていてかっこよかった」と興奮した様子で語り、「受験するので、緊張のほぐし方を聞けてためになった」と喜んだ。
交流を終えた青柳選手は「自分が子どものころ、鶴見区出身として学校に来る人はいなかった。一勝でも積み上げて、会ったことを自慢できる選手でいたい」と話した。