神輿で育む「郷土愛」 鶴見区東寺尾住民がこども神輿復活へクラウドファンディングに挑戦
横浜市鶴見区東寺尾1丁目・2丁目・3丁目の住民有志らが5月1日、「地域の子どもたちのため」と、コロナ禍で傷んだ「こども神輿」の修復を目的としたクラウドファンディングを立ち上げた。
目標金額は150万円。コロナ前にあった子どもたちの声が響く祭りの風景。「3年止まり、見たことのない子どもも増えた。なんとか体験させてあげたい」と企画した住民らは力を込める。
東寺尾こども神輿保存会を設立
クラウドファンディングを立ち上げたのは、東寺尾第一、第二、第三の3つの自治会の有志住民たち。
東寺尾こども神輿保存会を設立し修復に取り組む。こども神輿を復活させることで目指すのは「郷土愛」の醸成だ。
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もともと一つだった3自治会では、当時からこども神輿を所有。
現在は例年8月、周辺地域の鎮守社である東寺尾・白幡神社で共同の祭礼を実施しており、寺尾小学校や上寺尾小学校など、地域の小学生を対象に担がれていたという。
保存会によると、こども神輿は完成から40年以上が経過し、代々受け継がれてきたものだとする。
神社の神輿庫に保管してあったが、コロナにより祭礼は2019年を最後に中止となっていた。
そんな中、昨年初めごろにこども神輿の状態を確認したところ、破損や傷みが発覚。修繕見積もりが高額だったことから、有志住民が自治会会長らにクラウドファンディングを提案し、チャレンジすることとなった。
歴史や意義学ぶ機会にも
「担ぎ手は小学校高学年が主体だった。神輿に触れたことがないまま卒業した子たちもいる」と話すのは、東寺尾こども神輿保存会会長の鈴木宏明さん。東寺尾第一自治会でも役員を務め、今回のクラウドファンディングを提案した一人だ。
「神輿を直し、郷土愛を育むと同時に、改めて歴史や担ぐ意味などを教える機会にもしたい」と鈴木さん。「クラウドファンディングなら、東寺尾を離れても思い出のある方、これまでかかわった方たちにも届くはず」と話す。
「子どもたちへの思いに、共感と支援を」
募集期間は5月1日〜7月10日までの70日間。リターンは、開設した東寺尾こども神輿保存会ホームページへの氏名掲載や、こども神輿巡行時に各町会中継所の掲示板に金額と氏名記載など。
「4年ぶりの祭礼復活も合わせて進め、修繕したこども神輿で各町内会に元気を届けたい。子どもたちへの思いに共感し、少しでもご支援頂ければ」と同会メンバーは呼びかけている。
東寺尾こども神輿保存会によるクラウドファンディングはオールイン方式として、目標金額に満たない場合も計画は実行される。
詳細はクラウドファンディングページ(こちら)。