ROAD TO ONE JAPAN スーパーライト級ムエタイ日本トーナメントで優勝し、渋谷区長(中央)を表敬訪問した鈴木真治選手(左)。右はジムマスターの藤牧孝仁さん

渋谷区長に優勝を報告

 フジマキックムエタイジム=横浜市鶴見区小野町=所属で、タイ観光庁認定ムエタイ大会スックワンキントーンの現スーパーライト級日本王者の鈴木真治選手(37)が先ごろ、アジア最大級とされる格闘技団体「ONE Championship」(通称=ONE」)への挑戦権などをかけた日本トーナメントで優勝を果たし、4月21日に鶴見区役所を訪問。

 鶴見区の渋谷治雄区長を表敬し、優勝の報告を行った。

アジア最大級の格闘技団体「ONE」に挑戦へ

 宮城県仙台市出身の鈴木選手は、2016年からフジマキックムエタイジムに所属。昨年4月、スックワンキントーン・スーパーライト級の日本王座を獲得している。

 今回優勝したのは、ROAD TO ONE JAPANムエタイ日本トーナメント。日本チャンピオンたちが集う4人制のトーナメントで昨年末に1回戦、4月9日に決勝戦が行われた。

 決勝で鈴木選手は、Y’ZD沖縄所属のKJヒロシ選手と対戦。2ラウンド30秒、最後は右ストレートで見事KO勝利をおさめた。

 日本トーナメントを制覇したことで、アジア最大級の格闘技団体ONEが、ムエタイの本場タイのルンピニースタジアムで開催する「ONE Lumpinee」への出場権や、同団体との本契約を目指す資格を得たことになる。

日本トーナメントを制し、ベルトを肩にかける鈴木選手

ジムマスター・藤牧さんらも同席

 表敬訪問は21日、鶴見区役所特別会議室で行われ、鈴木選手のほか、フジマキックムエタイジムのジムマスター・藤牧孝仁さんらも同席。

 区役所側からは、渋谷区長のほか、檜山明子副区長らが出席し、ミット打ちのパフォーマンスなどもあった。

歓談する出席者

活躍で多文化のまちPRにも期待

 歓談では、渋谷区長が「ベテランの域に達しながら一線で活躍するのはすごい」と秘訣を問うと、鈴木選手は「トレーナーから『きちっとトレーニングして、規則正しくしていれば大丈夫』と言われ、信じてやってきただけです」と笑顔で返答。

 スポーツ選手として鶴見区民に一言を求められ、「スポーツとの向き合い方は人それぞれ。ジムはハードルが高い人は、30分散策でもいい。自分に合った形でOK」と話した。

 試合後の鈴木選手の身体を労った渋谷区長は、「鶴見は多文化のまちでもあり、タイの人も多い。今後も活躍してもらうことで、多文化をPRできるといい」とエールを送った。

毎試合全力の信念変わらず、「限界までやる」

 優勝という結果に対し、「ジムも加盟する地元商店街・小野町通り共栄会や地域の企業、住民の皆さんの応援のおかげ」と謝意を示した鈴木選手。

 現在、世界トップレベルの強豪がひしめくONEへの挑戦は「一つの目標だった」としながら、「年齢的にもこれを逃してもう一度列に並び直すのは厳しかった。だから、嬉しさよりもホッとしている」とコメント。

 「過去、負けたタイの選手がタイトルマッチを戦っていたり、(ONEは)これまでよりもレベルが上がってくる」と気を引き締めつつも、「毎試合全力でという気持ちは変わらない。世界だろうと気負うことなく、できることを限界までやるだけ」と今後に向け決意を語った。


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