手製のポスターを手に、自分たちで作ったオリジナルのサーターアンダギーを宣伝する児童たち(撮影=鶴見駅東口)

独自のサーターアンダギー 2月限定の味に

 「わたしたちの作ったオリジナルのサーターアンダギーが販売中です」ー入船小学校5年生の児童31人が考案したオリジナルのサーターアンダギーが、2月の限定味として、おきなわ物産センター=横浜市鶴見区仲通3−74−14=で販売されている。

 考案したのは、ショコラバナナアンダギー。2月13日と14日、児童たちは同センター前と鶴見駅東口で手製のポスターやチラシを手に商品PRも行った。

13日、おきなわ物産センターで地域住民に美味しさをPR

「ちむどんどん」放送機に まち盛り上げようと企画

 オリジナルのアンダギー作りは、入船小の総合学習の一環として実現した。

 児童たちは今年度のスタートにあたり、「今年だからこそできること」「みんなのためになるもの」などと学習の目的を検討。

 NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」の舞台が学校周辺だったことから、オリジナル商品で鶴見を盛り上げようと、商品作りにいたった。

 当初はおにぎりや他のお菓子なども案として上がったが、地域らしさという点で沖縄伝統の揚げ菓子・アンダギーに決定。近隣でアンダギーを販売するおきなわ物産センターに協力を依頼した。

児童考案のショコラバナナアンダギー

通常より“カリカリ”な仕上がり

 味や素材の選定にあたり、児童たちは全校アンケートを実施。児童一人ひとりの提案動画も作成し、おきなわ物産センターがさまざまな思いをもとに選んだ。

 おきなわ物産センターによると、これまでバナナ、ショコラ、それぞれの味を開発したことはあったというが、合わせるのは初めて。

 生地にチョコを練り込み、バナナオイルとバナナチップを使用。チョコを使用している分、通常のアンダギーよりも外側がカリッとした仕上がりになるという。

 下里優太社長は「依頼を受けた最初の一言が『まちのために』と言われ感動した。ただ作るだけでなく、どう売るかといった販売促進まで考えていて素晴らしい」と活動を称賛した。

大人気3倍の売れ行き 「“半年分”味わって」 

 販売は2月1日からスタート。同センターによると、月替りの限定味と比べ、3倍ほどの売れ行きとのこと。

 限定味の製造は普段1日30個ほどというが、学校が終わったあと子どもたちの購入分が売り切れてしまうため、急きょ1日2回製造して対応しているという。

 販売開始を受け、児童たちは13日におきなわ物産センター前、14日にはJR鶴見駅東口で商品の宣伝を実施。手作りのチラシを来店者や駅利用者らに配りながら、「わたしたちのアンダギーを買ってください」と呼びかけた。

 開発に取り組んだ児童は「一見するとバナナっぽさがないが、食べると風味があってとても美味しい」と笑顔でPR。

 初日から完売の知らせに喜びの声を上げ、「鶴見の盛り上がりに役に立てたと思う。(完成までに)半年かけた分の味、みんなに食べてほしい」と充実した表情で話した。

 ショコラバナナアンダギーの販売は2月末まで。1個110円。


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